こんにちは!カリグラファーの井波です。この記事では、私が今、CLASS101+で開講しているモノラインカリグラフィーレッスン®︎をご紹介します。
この記事では、クラス101についてと、レッスンで学べる「文字」についてをご紹介していきます。
本当は、DIYのパートも含めてサラッとご紹介する予定でしたが
文字のパートが長くなってしまいました。
DI Yについては、また別の記事でご紹介します!
気になるところへジャンプして読んでみてくださいね。
モノラインカリグラフィー®︎レッスンって?
「モノラインカリグラフィー®︎レッスン」とは、筆記体歴26年(現在)の私が「絶滅寸前の筆記体をもっと広めたい、カリグラフィーのように美しく、もっと自由に書けるように、身近でおしゃれに活用できるよに」という想いでスタートしたカリグラフィーレッスンです。
テキストも、内容もオリジナルで新しく製作した、他にはないレッスンになります。昔習った筆記体をもう一度おさらいしてみたい、カリグラフィーのように筆記体を美しく整えたい方や、これから筆記体やカリグラフィーに挑戦したい方、オシャレな筆記体を手軽に書いてみたい方向けのレッスンです。(モノラインカリグラフィー®︎は、当方の商標になります)
レッスンは、文字を学び、そしてDIYや、SNSでの活用(フォトスタイリング、撮影)といった構成になっています。
このクラスでは、伝統的なカリグラフィーペンを使わずに、普通の筆記用具を使います。鉛筆、ボールペン、万年筆、ガラスペン、サインペン、、、と身近な筆記用具を使って、カリグラフィーの4種類の文字を学びます。
アルファベットは、フレーズの書き方例だけではなく、大文字小文字の全てです。26文字×大文字小文字の2種が4種類なので、、、なんと208文字!そして、その全ての文字と、文字の繋ぎ方も解説してるので、筆記体を自分で書けるようになります。
また文字を学んだ後には、日常に活かす方法をお伝えしています。カードに書いたり、リボンやガラス、布に書いたり。ロゴマークやサインも!インプットしたら、どんどんアウトプットできる内容になっていて、文字は伝統的なカリグラフィーの書体3種類と、流行りのモダンカリグラフィー(私のオリジナル文字ですが、基本書体からのアレンジ方法を解説しています)の4種類。カリグラフィーの知識習得や、基礎練習にもなる内容です。
これまで、私がカリグラフィーをレッスンなどでお伝えする中で、カリグラフィーは難しい、敷居が高い、習いに行かないといけない、習得するのに時間がかかる、、という声を沢山聞いてきました。毎日忙しい方、メインのお仕事や活動がある方にも、筆記体やカリグラフィーを気軽に書いて使っていただけるように、と思い、このレッスンを制作しました。CLASS101+では、レッスンが見放題で好きなところからスタートできるので、気になるところから気軽に受講してみてください。
CLASS101+とは?
モノラインカリグラフィー®︎のレッスンを取り扱っていただいているのは、定額オンラインレッスンサイトCLASS101+(クラス101プラス)です。現在、アメリカ、韓国、日本でサービスが展開されていて、3カ国1500種類(2023年3月現在)のレッスンが、定額のサブスクリプションで受講できます。
オンラインのオンデマンドのレッスンなので、好きな時に何度も見ることができて、自分の好きな場所で自分のペースで進めることができます。また、定額制で、レッスンも1500種類(今もどんどん増えてます、、!)の好きなものを受講できます。
詳しくはCLASS101+公式サイトにて
私のモノラインカリグラフィー®︎レッスンは2021年の8月31日に開講しました。「今までになかった新しいレッスン」ということもあり大変ご好評をいただき、開講後からサブスクスタートまで人気ランキングNo.1、サブスクサービスがスタートして直近の2月では、アート部門、視聴時間BEST1をいただきました。開講してから2年が経ちますが、今も沢山の人にみていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます、、、!
クラス101では、色々な楽しい企画を開催されていて、つい最近では、モノラインカリグラフィー®︎レッスンBEST1記念として、私のフォロワーさんに無料受講チケットプレゼント企画も開催していただきました!(多くの方を当選していただいて、大変好評でした!)他にも、プレゼントが当たるイベントや、お安く受講できる期間もありますので、そういったタイミングをぜひ利用していただけたらと思います!
レッスンで学ぶ文字とは?
文字は、伝統的なカリグラフィー3種類を私の解釈で書いた文字と、今流行しているモダンカリグラフィーとして私が書き下ろした文字の計4種類。それらをモノラインという強弱のないペンで書いた文字になります。通常、筆記体以外はどれもカリグラフィー用の金属ペンで書くもので、線に強弱がつきます。それを、もっと書きやすくするために普通のペンを使ってモノラインで表現しています。
アルファベットは、フレーズの書き方例だけではなく、大文字小文字の全て、26文字×2が4種類の全208文字。文字部分の割合がかなり多いレッスンになっています。
通常、カリグラフィーでは一つの書体の習得には数ヶ月〜数年と時間がかかるもの。ですが、このレッスンでは気軽に書く、をテーマにしているので、色々な書体を書きながら、好きな書体を見つける、好きな文字に戻って、もう一度深めてみる。そして、もっと深めたくなったら、金属ペンでの本格的なカリグラフィーにチャレンジする、という学び方ができます。
文字の種類について、このレッスンでは私の解釈でBasic、Stylish、Elegant、Casualとしています。
筆記体(BASIC)
まずは、基本の書体として「普通の筆記体」と言われている文字からスタートします。
このBasicの文字は、かつて中学校で教えられていた筆記体を原型としています。筆記体は英語でCursive(カーシヴ)。アメリカの書体で、Cursive Penmanship、Cursive Writting、Buisiness Penmanship、Buisiness Scriptなどと呼ばれていて、アメリカで生まれたスペンサリアン体(次の項目でご紹介します)を、ビジネスや教育の現場で、早く、日常的に書くために簡略化されたもの。日常的に使うため、書く道具は、ボールペンや万年筆と、元々強弱のない(モノライン)一般的なペンで書かれてきました。日本の教育の場で採用されていたのは、The Palmar Mathod、またはZanar&Bloser Companyのものと言われています。
レッスンのBasicはこの文字を基に、みなさんに楽しく書いていただけるように私の解釈で現代風のアレンジをしたオリジナル書き下ろしたものになります。中学校で習った筆記体とは、少し違った雰囲気を楽しんでいただけたら嬉しいです!
【参考書籍】
(左からThe Art of Cursive Penmanship: A Personal Handwriting Program for Adults by Michael R. Sull、The Palmer Method of Business Writing by A. N. Palmer, 一番右は2023年発売予定のもの)
(参考:IAMPETH https://www.iampeth.com)
スペンサリアン体(Stylish)
基本の筆記体を終えたら、次は応用編です。まずはスペンサリアン体をモノラインで書いていきます。
スペンサリアン体とは、ダイナミックな楕円が特徴的で、初心者の方にはやや難易度が高いのですが、基本の筆記体のもとになった書体で小文字の形がほぼ同じ形のため、ベーシックの次の章にしています。
スペンサリアン体とは、英語でSpencerian Scriptというもので、アメリカ独自の手書きの事務書体です。19世紀前半にPlatt R Spencer(プラット ロジャース スペンサー)によって開発されました。スペンサリアンという名前は、スペンサー氏に由来してます。スペンサー氏が自然の中で見出した優美な楕円に基づいて、大胆なシェイド(太い線)のあるダイナミックな大文字と、それとは対照的にシェイドが少なく繊細な小文字のコントラストがとっても美しい書体で、私も大好きな書体です!
スペンサリアン体は、結婚式やフォントでよく見かける人気のカッパープレート体(次章)と、一見同じように見えるかもしれませんが、その形も書き方は全く異なるもの。カッパープレート体は、今ではいくつかのシェイドがついたポインテッドペンの書体のことを指すことがありますが、基本的には英国の、Roundhand(ラウンドハンド)と呼ばれているものです。アメリカの、Copperpate体とよく似たアメリカの書体はEngrossers Script(エングローサーズ スクリプト)となります。このあたりの書体の違いや詳細は、この記事では書ききれないのでまた別の機会に記事にしたいと思います!
最初の筆記体と比較して、大文字の装飾が増えるので、線に迷ってしまうかもしれませんが、文字はいくつかの同じパーツの組み合わせでできていて書き方も一文字一文字解説していますので、ぜひチャレンジしてみてください。
〈スペンサリアン体 書籍〉
(左よりSpencerian Copybook Set Plus Theory by P. R. Spencer スペンサー氏の本、Classic Calligraphy for Beginners by Younghae Chung 今人気のカリグラファーによるとてもモダンで個性的なスペンサリアン)
カッパープレート体(Elegant)
次は、カッパープレート体をモノラインで書いていきます。カッパープレート体は、優雅な曲線が美しく、カリグラフィーで一番人気の書体と言っても過言ありません。結婚式やグリーティングカードをはじめ、街中でも目にする機会が多いですね。17世紀〜18世紀にかけて普及した書体です。(ヨーロッパだけではなく、アメリカにも影響を与えました。スペンサリアン体の登場の前は、ラウンドハンド体だったそうです)
カッパープレート体は、スペンサリアン体の項目でも触れましたが、シェイドのついたポインテッドペンカリグラフィーを広く指すことがありますが、厳密には英国のラウンドハンドスクリプトのことです。元々は、金属ペンではなくクイルペン(羽ペン)で書かれた手書きの文字で、それから彫刻家によって印刷のため銅板(Copperplate)に彫刻され、英国のRoundhandはCappaplateと呼ばれることとなりました。当時の手書きのイングリッシュラウンドハンドの彫刻の作品は、優れた書家で彫刻家のGeorge BickhamによるThe Universal Penmanという本(下の青い本)で見ることができます。(この本は、文字アレンジやフローリッシュの参考にもなるのでぜひチェックしてみてください)
モノラインで書いても、やはり書きやすく、覚えやすく、エレガントで、フローリッシュのアレンジも楽しい!と言う点で人気の高い書体です。私のレッスンの中では、4つの書体の中では一番人気かもしれません。
〈カッパープレート体書籍〉
(左から、Mastering Copperplate Calligraphy: A Step-by-Step Manual by Eleanor Winters、The Universal Penman by George Bickham, カッパープレート カリグラフィー by シュテファニー・ヴァイゲレ(日本語))
モダンカリグラフィー(Casual)
そして最後に、今人気の「モダンカリグラフィー」と呼ばれる、フリーアレンジスタイルです。モダンカリグラフィーは、一般的に「自分らしく自由に書くこと」とされていますが、私の中では、「応用」と位置付けています。私たちが、最初に日本語の文字を学ぶときには、小学校でお手本を見ながら基本の形を覚えていき、それから日常的に使っていくことで「自分らしい文字」になっていくもの。同じように、海外の方が「モダンカリグラフィー」として英語を自由にアレンジできるのは、元々英語を日常で見たり使ったり書き慣れているからで、英語の筆記体が書けない、慣れていない方が多い日本人がいきなり「自分らしい英語」を書くことは、難しいと考えています。(私が、モダンカリグラフィーのレッスンやワークショップを行う際には、モダンカリグラフィーを楽しむといった目的で「私の見本の模写」という形で行っています)
そのためこのレッスンでは、基本の筆記体、書体の書き方を学んだ後に、どう変化させることで「モダンカリグラフィー」になるのか、と言う点を踏まえながら進めています。今、皆さんがよく見る「モダンカリグラフィー」の多くは、カッパープレート体が原型になっています。書体の基本的な知識を通じて、アレンジをしながらも文字デザインを整えていく方法をお伝えしています。
モダンカリグラフィーの文字見本は、その性質上、これまでの書体よりも私のアレンジの割合が多くなっています。「誰かのアレンジ」が多ければ多いほど、その文字で練習した人はその癖も習得してしまうものなので、ここでは出来るだけ装飾を省いたシンプルな形にしています。ぜひ、私の文字を参考に、文字を自分の「モダンカリグラフィー」を育てていってほしいと思っています。
自分で文字をつなげて書く方法、フローリッシュのアレンジも!
文字は、AやBだけ、、と、アルファベットだけ単体で書けるようになっても、まだ実際に使うことができません。このレッスンでは、簡単なカード制作からちょっとしたDIYといった、小さなゴールを所々に設けながら、沢山のフレーズの練習をしていきます。また、お手本の模写だけではなく、自分で筆記体を書く時のポイントや注意点もお伝えしていますので、お手本がなくても自分で書ける力を養います。
人気のフローリッシュも、モノラインならハードルが低くチャレンジできます!フローリッシュの考え方から、自分で書けるパターンを用意していて、受講生さんも「難しい〜!」と言いながらも、楽しんで書いてくださっていますよ。こちらも人気のチャプターの一つです。
モノラインカリグラフィーで筆記体を、多くの人に
筆記体は、もうすでに日本の教育現場では教えられておらず、デジタル化社会に伴い、なんと本場のアメリカでも筆記体を教えない地域があるそうです。もう絶滅寸前、、、と言っても過言でありません。カリグラフィーやレタリングなどの手書き人気で、書く人が増えてきていると言うものの、それは学習指導要領にはなく「趣味」としてのもの。学べる場は一部の英語の先生とカリグラフィーのお教室になっているのかなと感じています。(今の学生さんの英語学習事情に疎いので、何か情報がありましたら教えていただけると嬉しいです、、、!)
私は、筆記体をはじめアメリカのカリグラフィーの文字と文化が大好きです。この文字と技術、文化を、私たちの世代で終わらせず、次の世代につなげていきたいと思っています。ぜひ、モノラインカリグラフィーレッスンで、その魅力に触れていただいて、もっと筆記体やカリグラフィーを好きになっていただけたら嬉しいです。
私自身、カリグラフィー、筆記体の愛好家の一人です!受講生さんやSNSを通じて皆さんとのカリグラフィートークをいつも楽しんでいます。
文字の世界を一緒に楽しみながら、深めていきましょう!
(今度は文字の記事を書きたいなぁ〜!)
参考:IAMPETH https://www.iampeth.com